理系思考

理系思考

132頁、「大学の講義や高校の授業、学会の講演や公開市民講座など、多くの人を前に話をする時、私は最初「きょう、新聞を読んできた人?」と手を挙げてもらうことにしている。大学などの場合、一〇〇人の教室で数人、手が挙がればいい方だ」。

177頁、「(小泉元首相が野口英世賞を唐突に発案したことについての記事)野口博士は、ノーベル賞の候補に何度も挙げられながら、受賞しないまま五十一歳で亡くなった。博士を顕彰するのが目的なら、五十回の歴史を持つ「野口英世記念医学賞」が既にある。日本の存在感をアピールしたいなら「日本のノーベル賞」と銘打って一九八五年に作られた日本国際賞がある。皇族や三権の長が授賞式に顔をそろえる格式の高い賞だが、知名度は今ひとつ。賞金(現金五〇〇〇万円)を上げようにも財政事情が苦しい。そちらを成功させるのが先だろう」。