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107頁に永田洋子、181頁に森恒夫の顔写真。

111頁、「またあるとき、私は傾倒している武田泰淳、とりわけ『司馬遷』という作品について、みちよさんに話したことがあった。(中略)ひとつの事象があるとする。しかしそれは見る人の目の位置、心の状態などで、何十、何百もの解釈に分かれる。Aも、Bも、Cも・・・と、たくさんの見方がある。それをAだと断言してしまうのは、表現としては強くなるが、真実を言ったことにはならない。人間は、たくさんの見方があるなかで、決断しなくてはならないときは、ひとつをあえて選ぶけれども実は絶対的なものなどは、何もありはしない」。

136頁、「最初の数日間を麻雀荘などで夜を明かし転々としたのち、地下鉄札幌駅から約四百メートルのところにある市内北八条東一丁目の六畳と四畳二間の間取りの長屋風の民間アパートをアジトに設定」。

第7章の石丸判決における永田洋子像、第8章の脳腫瘍の影響がかなり以前からあったとした場合の永田洋子像の違いとか。