「学校の勉強が得意かどうかっていうのはひとつの性質であって大した問題じゃないし、ひとりの人にとって本質的で重要なことってもっとたくさんあると思う。優や真にはできれば試験の順位とか学校の成績に固執するよりも自分の好きなことや面白いと思うことと一緒に生きてほしいなーてっていうのが希望込みのお母さんの考え。でも選ぶのは真だよ。真の人生だから。それにお母さん、真はすごく賢い子だって思ってるから。かいかぶってるんじゃなくて信頼してんの」。

「びんぼうとかお父さんがいないとかそーゆうのはツラいこともあるかもしんないけど、でもそれってカワイソウとはちがくて、もしかしたら本人はそーゆーの気にしてないかもしんないし、お母さん”夜の仕事”好きかもしんないし、だとしたらまわりの人たちが佐々木のこと”カワイソウ”って思うのはおかぶちがいなわけで、それって結局佐々木がカワイソウなんじゃなくて、みんなが勝手につくった”カワイソウな佐々木で”」