76−77頁、「相手の要求どおりの対応をやめたら受注がこないということは、レスポンスが速いことや無理を聞いてくれること以外にその企業の付加価値はなかったということです。これが何を意味するのかといいますと、現状では取引先から、「あそこは、ギリギリでもやってくれるから・・・」と足元を見られ、最後の最後に発注される会社になってしまっているのです。つまり、一番遅くまでがんばる企業が一番バカを見る構造になっている。」

143頁、「なぜ、後輩社員を育てないような事態に陥るのかといえば、企業側が人を育てることを評価していないからです。人を育てても、育った人間だけを評価するような体系では、「いつかこの後輩に抜かれてしまうのでは、仕事を教えてるのは自分の不利にしかならない」と思ってしまい、後輩を育てようという気持ちを抱かせないからです」。

147頁、「このとき大事なのが、最初に9割ほめて、そのあとで1割注意する、という「ほめ9:ダメ1」という手法です。メンバーの力を引き出し、伸ばすには、「怒る」より「ほめる」ほうが大事です。そして、「メンバーをほめるメンバーをさらにほめる」となれば、「ほめ言葉がまわるチーム」に変貌していきます。」