図書館で借りて読んでる本。

働く女性とマタニティ・ハラスメント―「労働する身体」と「産む身体」を生きる

働く女性とマタニティ・ハラスメント―「労働する身体」と「産む身体」を生きる

47−48頁、「「母となる身体」という前提のもとに「保護されるべき身体」として拡張された女性の身体性は、均等法の成立と女子保護規定の緩和・廃止とともに、その前提を解体し、「労働する身体」として男女同一基準のもとに規定し直されたことになる。女性の身体性は「妊娠・出産にかかわる機能のみが差異である」という解釈のもとに限定され、その最小化された地点で制度化されたのである」。

87頁、「妊娠判明後の「平等から保護へ」という切り替えは、女性の側においても、また、受け入れる職場の側においても、スムースにいっていない。「労働する身体」と「産む身体」の矛盾は、保護を正当なものとして要求しない限り、女性自らが、引き受けることになる」。