図書館で借りた。
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5頁、「本当は別々の独立した事柄をつなげて、複雑でやっかいな事態に自分でしてしまう。もっとシンプルに考え、優先順位第1位のことをしっかり定め、そこに脇目を振らずに力を尽くせば突破できるのではないだろうか」。

22頁、「しかし高校生たちの今後の人生に、不条理は何度も襲ってくるのだ。文句を付けても何も変わらない。むしろ彼らの今後の人生が不条理だらけであり、それを明晰な意識で乗り越えることを教えるべきではないか」。

26頁、「だが私を含めて、ちょっとした怒りを他人にぶつけてしまうことは多い。≪人が生まれたときには、実に口の中に斧が生じている≫。実際私たちは、自分のことは棚に上げ、他人の悪いところばかりに目がいく。≪他人の過失を見るなかれ。他人のしたこととしなかったことを見るな。ただ自分のしたこととしなかったことだけを見よ≫」。

37頁、「「職」に就くことが大事なのは、自分自身に使命感を与えるくれるからだ。金銭的な問題以上に、精神に与える影響が大きい」。

125頁、「なぜかと言えば、ダーウィンはその難しさを知っていたから。≪自分の理論と違う事実や考えは自分に好都合のものよりも遥かに記憶から逸しやすいということを経験上知ったからである≫この結果、自分の理論への反論や異論で、一度も考えたことがなかったものは、「甚だ稀」であった」。

151頁、「海舟は、日常では熟考し、そしていざ、難事に臨むとなったら、「一切の思慮を捨て」「心を磨ぎ澄ましておく」。すると「機に臨み変に応じて事に処する方策の浮びでること、あたかも影の形に従い、響きの声に応ずるがごとくなるものだ」。

179頁、「仕事とは「個人的理想」という抽象的なものではなく、「相手からの要求」という具体的なもののためにするものだ。「もっといい仕事を!」「もっといいポジションを!」と不平不満ばかり口にしているビジネスマンには、壺も花も見えてはいない」。

203−204頁、「天地(自然)は、お経が説く心理を、声にならない声で常に繰り返している。簡単に言うと、人は「運」ということを考える。物事の結果を運不運で片付ける。そうではない、と尊徳は考えた」。