コーチャンフォーで買った本。

48−49頁、「人気テレビドラマ「渡す世間は鬼ばかり」の脚本を書かれている橋田壽賀子さんは、「私は”くどい”くらい同じ意味のセリフを台本に書いている」と言います。その理由は「多くの視聴者はそんなに真剣にテレビを見ているわけでなく、大体は何かしながらテレビを見ているから」とある集まりでお話をされていたそうですが、私たち教える側も「くどい」ぐらい大事なポイントを繰り返すべきなのです。(中略)そういう努力もせずに、部下に対して「この前教えたばかりなのに、何で覚えていないんだ!」と怒鳴りつけたりするのは、教える側の怠慢なのです。」

53頁、「相手の知識や経験レベルに合わせて、教える内容・ポイントを選ぶ必要があると言いました。そのためには、当然ですが、相手のレベルを見極めなくてはなりません。それには、次の2つの方法が有効です。教える内容についての作業をやらせてみる。教える内容についての知識を聞いてみる。たとえば、パソコンのエクセルを使った表の作成を教えたいときは、最初にその作業をやらせてみましょう。」

104−106頁、「しかし、基本的には教えるときに叱ってはいけません。特に、教えの初期段階ではできなくて当たり前ですし、何より本人が自分の短所やできないことを一番理解しているはずですので、あえて傷口に塩を塗る必要はありません。ミスや失敗は叱るのではなく、適切なアドバイスをし、本人に軌道修正させればいいのです。教える側の役割は、あくまでナビゲーターだととらえましょう(中略)繰り返しますが、教わる側ができないことがあっても、叱るのではなく、正しい方向に導いてください。優秀な指導者は決して一時の感情で叱ったりはしないのです」。