図書館で借りた。

気持ちが伝わる話しかた―自分も相手も心地いいアサーティブな表現術

気持ちが伝わる話しかた―自分も相手も心地いいアサーティブな表現術

25頁、「日本語によるコミュニケーションは、欧米の言語にあるような「I(私)」を主語とした「私」対「あなた」のコミュニケーションではなく、「お客様と窓口担当」「上司と部下」「先生と生徒」「母と子ども」のような、お互いの関係のもとに成り立っています。このことは、「私はこう思う」と言って自分自身の意見や感情を伝えることより、「先生としてこう思う」「母親としてこう思う」という役割としての意見を優先することにつながります。そして、角が立ってその関係を壊してしまうことを必要以上に恐れる心理が働いてしまうことにもなります。社会のなかの役割を無意識のうちに自分の中にとり込み、その役割に知らず知らずのうちに縛られてしまっているのです」。

31頁、「コミュニケーションの問題で重要なのは、社交的でない自分の性格を社交的にするとか、苦手な人を好きになる、友たちを何十人もつくるといった才能や性格、好みの部分ではなく、「本当に必要なことや伝えたいと思っていることを、適切に伝えられる」という、スキルの部分です。それは、訓練すれば身につくものです」。

39頁、アサーティブネスのチェックリスト。

覚醒剤中毒の地獄 (家族で読めるfamily book series―たちまちわかる最新時事解説)

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16頁、「しかし、覚醒剤に関する限り、「他人に迷惑をかけなければいい」という考え方は通用しません。一度、覚醒剤の味を知ってしまった人間は、一生その味を忘れられなくなり、覚醒剤を手に入れるためならば犯罪にまで手を染めるようになります。これはいうまでもなく社会にとっては大きな迷惑に他なりません。また、覚醒剤を常用することにより依存症になると、一般社会で生きていくことが難しくなります。本人がどんなに心を入れ替えようとも、薬物乱用者だったというレッテルはどこまでもついてまわり、さまざまな点から社会的な生活に戻ることを邪魔します。これは社会にとっても損失です。もちろん、覚醒剤依存者となって仲間を巻き込んだりすれば犯罪行為とみなされます。覚醒剤に手を出すということは、すなわち他人に迷惑をかけることであり、決してやってはいけないことだと、私たちは強く戒めていかなければならないのです」。

39頁、「覚醒剤による妄想は精神病患者の症状に似ているといわれますが、精神病患者と違うのは、妄想の内容が「宇宙から電波で指令を送ってくる」といった突飛なものではなく、自分の生活に近いところから発しているものが多い点です」。

53頁、「一般の精神科では、患者の話を聞くときにはすべてを肯定的に聞き、患者の気持ちに共感しながら治療を行うのが基本と考えられています。しかし、薬物依存症患者の場合は受容と共感だけでは診察が成り立たないので、必要な時には厳しく一喝することも必要だと、私は考えます」。